最近、筑波大学教授の中野目徹氏が書かれた『明治の青年とナショナリズム-政教社・日本新聞社の群像-』が吉川弘文館から出版された。陸羯南研究の近年の動きがよくわかるし、三宅雪嶺を始めとする羯南を取り巻く人々も取り上げられていて、当陸羯南研究にとっては必読の書である。
本書の第4章に「陸羯南研究の動向-史料整理の報告を兼ねて-」、付論1には「ナショナリズムの語り方-二冊の『陸羯南』をめぐって」と構成されている。
第4章は平成22年(2010年)8月7日の陸羯南会での講演録であり、そこには高木主筆も出席されていた。また、付論1は有山輝雄著『陸羯南』、松田宏一郎著『陸羯南』についての書評である。
なお、大阪商業大学の長妻三佐雄教授が本書の書評を書かれる予定である。
いしがみ