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東邦協会報告  パンフレット

  今週、発行の「東邦協会報告」のパンフレットが、ゆまに書房さんのHPにUPされました。

http://www.yumani.co.jp/np/isbn/9784843342091

以下は、パンフレットの主要部分です。


明治二四年、東洋諸国と南洋群島の 調査・研究のために創立された東邦協会の機関誌。 近代日本の対外認識を知る上で極めて重要な資料。

【本書の特色】
●日本がアジアや世界に目をむけはじめた明治中期の潮流を体現する雑誌の復刻。
●政官財界、軍、言論界、学界などで当時あるいはその後活躍した人物が加わった東邦協会の機関誌である。
●各執筆者の全集未収録の論説などを含む。
●最終巻に詳細な総目次と解題(朝井佐智子)を付す。

◆……東邦協会報告………◆
◆1891(明治24)年、東洋諸国および南洋群島との通商、移民のための調査・研究のために創立された東邦協会の機関誌「東邦協会報告」(全38号)は1894(明治27)年に「東邦協会会報」と改題され、1914(大正3)年まで続いた(全231号)。
本企画はまず、初期の「東邦協会報告」を取り上げる。
月刊で、各号128頁程度。

◆東邦協会の会員は多彩な顔ぶれであり、欧化政策や対欧米中心の外交から、アジアに目を向ける流れの中で、政治家、ジャーナリスト、官僚、学者、経済人などが加わっている。
★主な当初会員:

板垣退助、伊東巳代治、犬養毅、池辺吉太郎、井上哲治郎、原敬、星亨、尾崎行雄、岡倉覚三、渡辺国武、河野広中、谷干城、田口卯吉、副島種臣、中江篤介、榎本武揚、陸実、矢野文雄、福本誠、小村寿太郎、岸田吟香、三浦梧楼、三宅雄二郎、柴四朗、志賀重昴。

★後の主な入会者:

伊藤博文、井上毅、岩崎弥之助、岩村通俊、頭山満、徳富猪一郎、勝安芳、金子堅太郎、樺山資紀、嘉納治五郎、高田早苗、村山龍平、内田康哉、松方正義、益田孝、後藤象二郎、近衛篤麿、児島惟謙、加藤高明、宇垣一成、松永安左ヱ門、秋山真之、渋沢栄一。

◆記事の内容は多彩であり、執筆者それぞれの全集未収録の論説なども多く含まれている。基本的に東洋に関する論説・記事・報告等が中心だが、それ以外の地域のものも少なくない。


監修にあたって

安岡昭男(法政大学名誉教授)

 筆者が国立国会図書館に通い、東邦協会の機関誌(報告のち會報)全巻(欠号は他館で)を通覧検索し、「東邦協会についての基礎的研究」を大学紀要に掲載したのが一九七七年、補訂して、論集『明治前期大陸政策史の研究』に収めたのが一九九八年であった。

 爾来今日に至るまで管見では東邦協会に関する本格的研究に接しない。僅かに『東亜』(霞山会)の四一四号(二〇〇一年)に狭間直樹「初期アジア主義についての史的考察」5 第四章 東邦協会について」がある。霞山会は東亜同文会の精神を継承。『東亜同文会報告』は復刻版が、ゆまに書房から出ている。

 昨年、愛知淑徳大学の西尾林太郎教授から学位請求論文審査の副査を依頼されたが、論題が東邦協会と聞いて快諾した。この学位取得の当人こそ、ほかでもない、解題執筆者の朝井佐智子氏である。網羅的で綿密な調査検討を施し、先行研究より格段に歩を進めた。全巻復刻という出版社の英断とともに、解題に最適の担当者を得たことを喜びたい。


有山輝雄(東京経済大学教授)

 一八九一年に設立された東邦協会は、その事業として「東洋諸邦及ひ南洋諸島」に関する地理、商況、兵制、殖民、国交、近世史、統計を講究することをあげている。実際、その機関誌『東邦協会報告』には、識者の論説とともに、東アジアや南方に関する実に様々な情報が掲載されている。それら情報は、当時にあって貴重な情報であって、東邦協会が一時は一二〇〇人にも及ぶ会員を擁した一因もこの豊富な海外情報記事にあったことは推測に難くない。明治期には海外事情に関する情報を入手する方途は限られていた。無論、質量とも豊富な情報をもっているのは外務省であるが、それらが民間にまで公開されていたわけではない。特に、問題となるのが東アジアや南方に関する情報の乏しさである。もともと日本にとって身近な存在である、これらの地域の情報が少ないというのは奇妙な事態であった。

 開国以来、日本は必死になってありとあらゆる領域に関する情報を海外から入手しようとした。そのために岩倉具視をはじめとする政府要人自ら視察の旅に出たし、数多くの留学生が政府費用で派遣された。

そうした努力によって多くの情報が集積されていった。しかし、それらの情報は主として欧米に関わる情報であったのである。明治中期に日本が政治・経済などで東アジアと直接的関係をもった段階で、それら地域に関する情報が意外に乏しい実情があらわになってきた。しかも、それらに対応する政府機関・学術機関も貧弱であったのである。そこに東邦協会のような民間団体が活動する余地があり、彼らが収集した情報は社会全体からみても貴重なものであった。

 それら活動に従事した者たちには、一筋縄ではいかない複雑な思惑があり、今後研究を深めていかなければならないが、『東邦協会報告』は近代日本の対外認識を知るうえで極めて重要な資料になっている。今回の復刻の意義は大きい。
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by kuga-katsunan | 2013-06-23 16:07 | ニュース | Comments(0)
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明治を代表する言論人・ジャーナリストである陸羯南の足跡を追う          昭和後期~平成におけるマスコミ界のご意見番・青木彰の弟子達による記録
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